SEO小話 とある伝統料理屋の栄光と挫折

語ってみた  2016年1月8日  Ritchy  832 views

SEO小話 とある伝統料理屋の栄光と挫折

田舎の伝統料理屋がこの話の主人公です。
そこそこ交通量があるボロい国道(検索エンジン)から少し離れたところにある、この土地の伝統料理屋の主人が、もっと人を集められないかと思案して出したのがこれ。

「まずはお店の名前を『○○で一番美味しい△△料理(キーワード対策)』にしよう!そして、国道沿いの田んぼのあぜ道に看板を立てよう!それも100メートルおきに5キロぐらい(被リンク作成)!メニューにも必ず『○○で一番美味しい(キーワード対策)』をつけよう!」

国道を通る人々はその看板を見て「なるほどここが美味しいのか」と、そのお店に集まってきました。
気がつくと、お店の敷地は2倍になり順調に成長しています。
従業員も5倍になり、経験が浅い人間でも厨房に入らないと回らないぐらいの盛況振りです。

これに味をしめた名物料理屋の主人は考えました、

「もっともっと看板を出していこう、今度は『日本一美味しい△△料理(キーワード対策)』にすればもっと人が集まるのかも?」

そうやって、看板を増やしアピールを続ける名物料理屋。
予想通りにどんどんと人は集まっていっています。
ですが、見ているのはこの方法を使えば人がどんどん集まってお金になるという部分ばかり。
本当にそれで良いのでしょうか?

もっと便利になるために世の中は変わっています

伝統料理屋が人気を集めているその裏で、利便性を上げるためにボロい国道(検索エンジン)を大規模改修(アップデート)しようという話が出てきました。
片道1車線では渋滞が起こっているので片道2車線にしないといけないなぁ…などと思いながら役人が道の視察をしているとビックリ!
渋滞の原因はとある伝統料理屋。しかも、10キロにわたって設置された広告を見てのわき見渋滞も起こっています。

「とりあえずこの看板をなんとかしないと!過剰な広告だから関係各所にも報告をして、しかるべき対応をしなければ!」

こうして、これまでたくさんのお客さんを運んできた看板が全て覆い隠され、さらに店名もメニュー名も過剰だと指摘を受けペナルティを受けてしまった伝統料理屋。
改善をしようと頑張るも訪れる人は激減、だんだんとお店も傾き始めてしまいます。

そんな辛い状況でもなんとか店を立ちなおそうと頑張る主人

国道(検索エンジン)を取り仕切っている役人に怒られた伝統料理屋の店主は、看板を置いてくれた人に頭を下げて撤去の依頼を行っていました。
疲れきった身体を休めようと、ふと立ち寄った喫茶店で自分の店についての噂(Buzz/口コミ)を耳にします。

「あそこの店はまずい、店員の態度もなってないし料理も代わり映えもしない。この前なんてゴキブリまでいた」

そんな悪評はここだけにとどまりませんでした。
色々な所で自分の店の悪口を聞く店主。
客足も遠のく一方で、一人また一人と周りからは人が減っていきます。
ついにはネットのグルメ評価サイトで全世界に向けて悪評が発信される始末。
頭を抱えながら店に帰ってきた店主は、もう一度店を見回しため息をつきました。

綺麗な国道に比べて全く整備されていない店先の道路。
ボロボロで掃除もされていないような店舗。
ろくに挨拶も出来ないような愛想のないアルバイト。
入って2ヶ月ぐらいのアルバイトが作る伝統料理。

悪評が嫌がらせではなく事実であるとはっきりと実感できたのです。

そんな店主に追い討ちをかけたのが…

そんな主人に追い討ちをかけたのが、隣町にあった伝統料理屋に毎日のように行列が出来ているという話です。
いったいどんな看板を出して成功したのだろう?と、見にいった店主の目に映ったのは魅力的なお店の姿でした。

小さいけれども小綺麗なお店に親切な接客(ユーザーインターフェイス)。
食べたいものを組み合わせて注文できるという他にはないメニュー(ユーザーの体験/UX)。
伝統料理の由来と使われている料理の詳しい説明(コンテンツの有用性)。
地産地消を掲げる経験豊富な店主が作る本格料理(独自コンテンツ)。

そんなお店が評価され始めたのは、たまたまふらりとやってきた外国人がSNSにあげた紹介文と動画だったそうです(ソーシャルメディアからのアクセス)。

おわり

ユーザーに必要とされるものであるのか?という視点

Googleは以前からユーザーの為になるものを評価すると宣言していますが、実はそれにあわせてコンテンツを作ることは、実は難しいことではないはずです。
Googleが言っている事のエッセンスは、頭をひねってコンテンツを作る段階で意識的・無意識に埋め込まれている事だと考えます。どんなメディアであれ、「知ってほしい」「体験してほしい」「便利を提供したい」といった体験や情報をユーザーに届けるという意図の元に作られているからです。
そこを技術の面でサポートしているのがSEOだと考えています。

今後、よりいっそうユーザー体験をより充実させることが大事になってくるかと思いますが、「SEOで人を集める」ということだけにポイントを絞ってしまうと、この話のように大事なことを見逃してしまうのではないかと思います。

そして、コンテンツの価値の評価は検索エンジンが行っていく部分もありますが、同時にBUZZによるソーシャルでの拡散によっても評価されていくと思います。
メディアによってはソーシャルと検索エンジンのアクセスが逆転していくものも出るのかもしれないですね。

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