モントルー・ジャズ・フェスティバルって?
モントルー・ジャズ・フェスティバルといえば、ニューポート・ジャズ・フェスティバル、モンタレー・ジャズ・フェスティバルとあわせて世界三大ジャズフェスティバルとしても有名なジャズフェスティバルで、1967年から毎年7月にスイスのモントルーおよびレマン湖周辺で開催されています。
モントルー・ジャズ・フェスティバルは、モントルーの町おこしの一環としてクロード・ノブス氏が企画しましたが、年々規模が大きくなり、今では世界最大級の音楽イベントといっても過言ではないでしょう。
ジャズ・フェスティバルという名前がついていますが、ジャズにこだわらず、ブルース、ロック、レゲエ、ソウル、アフリカ系のミュージックはもちろんのこと、ブラジルの様々なアーティストが出演しているということでも有名です。
ディープ・パープルにデヴィッド・ボウイ、BBキング、スティング、などなど…過去の出演者の面々を見ても様々なのが見て取れるでしょう。
ブラジル音楽やボサノヴァが好きな人がモントルー・ジャズ・フェスティバルで思い浮かぶのは、ジョアン・ジルベルトのライブ版ではないでしょうか?
モントルー・ジャズ・フェスティバルに行かなくてもOK!!
そのモントルー・ジャズ・フェスティバルですが、50周年にあたって、今は亡きクロード・ノブス氏が残した過去の演奏の映像や音源、写真を、デジタル・アーカイブとして記録して、ネット上で公開しようという試みが行われています。
つまりは、生で見ることが出来なかった過去の名演を動画で見ることが出来るという、凄く画期的な試みなんです。
現在、モントルー・ジャズ・フェスティバル2016のサイトで閲覧することが出来る動画から、ブラジル音楽のものを抜粋して紹介していきたいと思います。
探すの面倒な人は、ここからたどっていくのもよいかと。
ちなみに、サーバーが遠方にあるからか、アクセス過多なのか、少し重いのでローカルに保存してみることをオススメします。
追々追加されるんでしょうけれど、カエターノとかジャヴァン、オロドゥンなどなど…みたいのはたくさんあるのですが、まだページがないようです。そのあたりはちょっと残念ですね。
アドリアーナ・カルカニョット「Devola Me」
楽屋に押しかけてサインをもらうぐらい個人的に好きな人なので、
まずはアドリアーナ・カルカニョットから。
アドリアーナ・カルカニョットの有名な曲といえばこれでしょうか?
ライブでみんなが口ずさんでいる曲ですよね。
マリア・ガドゥ「Trem das Onze」
2009年に22歳でデビューし、カエターノ・ヴェローゾとの共演で一躍注目を浴びた、ブラジルの歌姫マリア・ガドゥによる定番のサンバ曲です。
「母親が寝ないで待っているし、一人っ子だから、11時の電車で帰らないと」って、恋人に言っている歌でしたっけ?
ちなみに、こっちのShimbalaieはデビュー曲で、10歳のときに原曲は作られたそうです。ものすごい才能だと驚かされます。
歌が上手いとかいろいろとありますが、何よりもとても楽しそうに音楽をしているってのが、とにかく好きですね。
ネイ・マトグロッソ「Rosa de Hiroshima」
一部のマニアの間では?中性的な声と派手な格好からおネイ様と呼ばれている、
ネイ・マトグロッソが歌うのはRosa de Hiroshima(広島の薔薇)。
ボサノヴァに強い影響を与えた詩人ヴィニシウス・ジ・モラエスが書いた、
原爆に対しての悲しみと強い拒絶の思いがこもった詩を歌にしています。
胸毛がこんもり生えた禿おやじなのに妖艶は人はなかなかおりませんなぁ…。
クラウディア・レイチ「Pais Tropical」
2014年のブラジルワールドカップで、公式テーマソングに参加したことで有名なクラウディア・レイチ。
1980年に、リオ・デ・ジャネイロのサン・ゴンサロに生まれ、2001年から2007年までバイーアのBabado Novoに参加してアシェーをやっていたそうです。その後、ラテン・グラミーを獲り、母国ワールドカップでジェニファー・ロペスやピットブルとの共演。
名実共にブラジルの顔といったところでしょうか?
曲はいわずと知れたサンバ・ファンキの生みの親、ジョルジ・ベンジョールがフラメンゴの優勝を祝って書いた名曲。最後にはFilho Maravilhaに続くおまけ付きです。
ジョルジ・ベンジョール「Mas Que Nada」
これは有名すぎていまさら言うことはないですね。
良くあるのは、セルジオ・メンデスの曲だと間違えられることぐらいでしょうか?
セルジオ・メンデス&ブラジル66が演奏した曲のうちのいくつかはジョルジ・ベンジョールの曲で、
セルジオ・メンデスのヒットが注目を浴びるきっかけとなったので、誤解されることが多いですね。
ちなみに、セルジオ・メンデスのMas Que Nadaもありますね。
セルジオ・メンデス「Tristeza」
ブラジルといえばこれっていうぐらい、いろんなイベントでブラジル人と盛り上がるにはぴったりの曲ですね。ブラジル音楽を代表する定番曲を、セルジオ・メンデスが演奏しています。やっぱり、この曲は盛り上がりますね。
ジョアン・ボスコ「Aquarela do Brasil」
一瞬「ん?」っとなってしまったのは、タイトルがアリ・バホーゾの名曲「Aquarela do Brasil(ブラジルの水彩画)」になっていたからです。
でも流れてくるのは、ジョアン・ボスコの名曲「Nação」なので、違和感がでたのですが、最後にほんのわずかに「Aquarela do Brasil(ブラジルの水彩画)」のフレーズが出てきていますね。編集ミスかな?
これはジョアン・ボスコの「Nação」が正しいですね。
同じブラジルのことを歌っているという意味では似たようなものですし、
この二曲のメドレーは時々ありますから、間違えたのかもしれません。
テクニカルなギターと安定した歌声で、すばらしい演奏を聞かせてくれます。
まだまだあるので、気が向いたらさらに紹介していきたいと思います。